「正直、学研の付録の小さい車にソーラーパネルをつけてモーターを動かすぐらいのイメージだったんですよ。」
そう笑いながら話してくれたのは、武蔵野市在住のEさん(40代・大学勤務)。
5年半前に建てた戸建てに、共同購入で太陽光発電と蓄電池を導入されました。
屋根の向きは南ではなく北と西。共働きで日中は不在がち。太陽光発電を導入するにあたって「理想的ではない条件」にもかかわらず、前年同月と比べて電気代が1万1千円安くなったといいます。
経済的な変化だけでなく、天候への意識、家電購入の考え方、エネルギーニュースの見方——導入から数ヶ月を経て、Eさんの暮らしはどう変わったのか。率直に語っていただきました。
プロフィール:
Eさん(40代)/東京都武蔵野市在住
大学勤務、奥さまは週4勤務で共働き
4歳の男の子、1歳半の女の子の4人家族
——太陽光発電を導入する前、どんなイメージをお持ちでしたか?
Eさん:
正直なところ、かなり半信半疑でした。
家を建てるときにも「太陽光をつけますか」という話があったんですが、頭の中のイメージがどうしても、小学生のころの学研の付録についていた小さな車——あの上にソーラーパネルをつけてモーターを動かす程度のイメージで止まっていたんです。だからそんなに発電量もないだろうと思っていたし、「つけてもつけなくてもそんなに変わらないんじゃないか」というのが、導入を決める前の正直な感覚でした。
ですが、インターネットで「みんなのおうちに太陽光」という東京都の広告を見て、導入を決めました。
——「つけてもつけなくても変わらない」の気持ちは今どうでしょうか?
Eさん:
変わりましたね。実際に使い始めて、1日にどれだけのエネルギーが発電されているかという物理的な数字が分かってくると、「なんだ、ちゃんと動いているじゃないか」という実感が出てきて。導入前の自分に何か言えるとしたら、「具体的な発電量(kWh)のデータを見ていれば、躊躇しなかっただろうな」ということですね。
導入前に、「発電量シミュレーション南向き比70%の発電」と言われても、正直、なかなか分かりにくくて判断できませんでした。
「この季節の晴れた日なら何kWh発電できる」という具体的な数字シミュレーションで示されていたら、判断がもっとしやすかったと思います。
共同購入事業での導入にあたっては、そのようなシミュレーションをしていただけたのが、とても良かったです。そして使い始めて「実感した!」って感じです。
事務局からの補足
太陽光パネルの発電量シミュレーションでは、最も発電効率が高い『真南』を基準(100%)として計算をします。実際の設置場所(方角)によって発電量がどのように変化するのかを、各メーカーの基準に基づいて算出しています。
共同購入では、設置場所の確認時に屋根の方角なども確認します。
——実際に導入してから、電気代はどのくらい変化しましたか?
Eさん:
導入前は電気代が月に2〜3万円かかっていたんです。今は電力プランの関係で金額の単純比較が少し難しいところもあるんですが、昨年の4月と今年の4月を比べると、1万1千円安くなっています。
購入しているkWh数自体はかなり減っていて、そこは数字としてはっきり確認できています。
今は電力プランも見直せないか検討しているところで、「もっとkWh単価が低いプランに変えれば、さらに最適化できるんじゃないか」と考えているところです。
売電については大きな期待はしていなかったんですが、月に1,900〜2,000円入ってくると「ああ、ちゃんと売れているんだな」という実感があって。動画配信サービスのサブスク1ヶ月分ぐらいの金額ですが、それでもちゃんと動いているという手応えになっています。
——導入後、天候や季節への意識に変化はありましたか?
Eさん:
かなり変わりましたね。以前だったら「今日は晴れているな」という程度の意識でしたが、今は「(晴れているから)発電量が多い日だな」という見方に変わっています。
たとえば1月と3月を比べると、発電量が全然違うんです。1月の晴れた日でも1.5kWくらいだったのが、3月以降は3kWを超えることも増えてきて。単純に光の強さだけじゃなくて、太陽の角度や熱の感じ方まで意識するようになりました。
雨の日や曇りの日は「今日は(発電量が)少ないかな」と思うようになりました。
|
時期 |
発電出力の目安 |
Eさんの実感 |
|
1月(冬・晴天日) |
約1.5kW |
日照角度が低く、発電量が抑えめになる時期 |
|
3月以降 |
3kW以上 |
太陽光が強まり、発電量が大幅に増加 |
——奥さまとも電気の話が増えましたか?
Eさん:
妻がモニターをチェックするのが好きで、休みの日に「今日は出力が3kWも出てるよ」と報告しに来ることがあります。
あとは、kWhで見ると発電量は少なくないのに、電気料金として計算するとなぜか高く感じるという話になったり——それがプランの見直しを考えるきっかけにもなりました。
こういう会話が自然に増えたのは、導入前にはなかったことです。
——世の中のエネルギー関連のニュースへの関心は変わりましたか?
Eさん:
気にするようになりましたね。電力の需給状況とか、電気代に影響しそうなニュース——たとえばエアコンの省エネ基準が変わって来年度から価格が上がるという話とか、国際情勢が電力供給にどう影響するかとか。以前だったら流し見していたニュースを、今は「自分たちの電力使用とどうつながっているか」という視点で見るようになりました。
電力の供給が少し不安定になっても、ある程度自分たちで賄える部分があるという感覚は、やっぱり気持ちの余裕につながっています。
——導入後、具体的な行動の変化はありましたか?
Eさん:
乾燥機を買いました。梅雨の時期に向けてというのもありましたし、家族に花粉症の者がいるので外干しが難しいというのもあって。
以前だったら電気代がかかるというのが購入をためらう理由の一つだったんですが、今は自分たちで発電している分があるので、そのハードルがだいぶ下がっていました。太陽光発電が、家電購入の「後押し」になった感じです。
——電気自動車(EV)への関心も出てきましたか?
Eさん:
そうなんですよ。設置のときにV2H(車から家への給電)対応の機器についての案内もあったんですが、その時点ではまだ現実的に考えていなかった。でも実際に使ってみて発電の感覚がつかめてきたら、「売電するより電気自動車への充電という形で蓄電池以外にも電気を貯める方法もあるな」と考えるようになりました。
日本でのEV普及やインフラ整備がまだ途上なので、すぐにということではないんですが、「V2Hの機器も最初からつけておけばよかったかな」と今になって思っています。
——電気代や生活の変化以外で、気持ちの面での変化はありますか?
Eさん:
環境に貢献できているなという感覚は、つけてみてやっぱりありますね。なんか、地球のことでちょっといいことができているという感じ。子供はまだ小さくてそこまで意識はしていないと思いますが、少なくとも私たち夫婦はそういう気持ちを持っています。
自分が小学生のころは「車の上にソーラーパネルをつけてモーターを動かす」という時代だったのに、今は家が一軒まるまるまかなえる時代になったんだなということは、しみじみ感じます。
——最後に、これから導入を検討されている方へ一言お願いします。
Eさん:
私が最初に躊躇していた一番の理由は、「どれだけ効果が出るのか分からない」という不安でした。
でも実際に使ってみて分かるのは、やっぱり実績というか、具体的な数字で見られるようになると、思っていたよりずっとしっかり動いているということです。屋根が南向きじゃなくても、昼間に不在がちな家庭でも、それなりの結果は出ています。
「つけてもつけなくても変わらない」と思っている方がいれば、まずは自分の家の条件でどれくらい発電できるかという具体的な数字を見てみることをお勧めします。
Eさんが利用された「みんなのおうちに太陽光」の共同購入事業は、地域の参加者が集まり購入することで生まれるスケールメリットを活かした仕組みです。
購買力の活用
参加者が集まることで、個人では得にくい価格で導入できます。
厳格な審査
施工を担う事業者は事務局による審査を通過した事業者のみが参加しています。
手続きのサポート
検討開始(参加登録)から施工・補助金申請のサポートまで、事務局と施工事業者が伴走します。
「自分の家でどのくらいパネルが載り発電するのか?」
検討の段階から、参加登録(無料)でお気軽にお問い合わせいただけます。