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太陽光発電の売電|仕組み・単価・収入目安・卒FIT後の選択肢まで
太陽光パネル
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太陽光発電の売電|仕組み・単価・収入目安・卒FIT後の選択肢まで

2026年の太陽光発電の売電単価は1〜4年目24円/kWh・5年目以降8.3円/kWh(初期投資支援スキーム、10kW未満)。売電の仕組み・収入シミュレーション・売電vs自家消費の比較・卒FIT後の対応策まで、出典つきで整理します。...

みんなのおうちに太陽光事務局
8月 31, 2026
太陽光発電の売電|仕組み・単価・収入目安・卒FIT後の選択肢まで
目次

太陽光発電を設置すると、自宅で使いきれなかった余剰の電力を電力会社に売ることができます。これが「売電」です。2025年10月以降、住宅用太陽光発電の売電単価は「初期投資支援スキーム」により、導入から1〜4年目が24円/kWh・5〜10年目が8.3円/kWh(市場連動型の目安)という2段階構造になっています。

この記事では、売電の仕組み・2026年の単価・実際の収入目安・「売電」と「自家消費」どちらが有利かという比較・10年後の卒FIT後の選択肢まで、出典をもとに整理します。

 

太陽光発電の売電とは?仕組みの基本

太陽光発電システムで発電した電気は、まず自宅内の電化製品で使われます(自家消費)。昼間の発電量が自家消費量を上回ると、余った電力が自動的に電力系統を通じて電力会社に送られ、買い取ってもらえます。これが「余剰売電」の仕組みです。

住宅用(10kW未満)の太陽光発電は、この余剰売電の方式を基本としています。発電した電気をすべて売電する「全量売電」は、一般家庭の住宅用では選択できません。「まず自宅で使い、余った分を売る」という考え方が基本になります。

 

売電はどうやって行われるのか

売電を行うには、電力会社と「電力受給契約」を結ぶ必要があります。この手続きは通常、太陽光発電の設置を依頼した販売施工事業者が代行します。契約後は、売電量をスマートメーターが自動的に計測し、毎月の電気料金と合算して精算されます(相殺または振込)。ご家庭での特別な操作は必要ありません。

 

FIT制度(固定価格買取制度)とは

FIT制度(固定価格買取制度)は、再生可能エネルギーで発電した電力を、電力会社が国が定めた価格で一定期間買い取ることを義務付ける制度です。住宅用(10kW未満)の買取期間は10年間です。この10年間は売電単価が保証されるため、収支計画が立てやすい点が特徴です。

10年間の買取期間終了後は、いわゆる「卒FIT」と呼ばれ、電力会社のFITによる固定単価での買取義務はなくなります。

 

 

2026年の売電単価|初期投資支援スキームの2段階構造

2025年10月以降に新規設置・FIT認定を受けた住宅用太陽光発電には、「初期投資支援スキーム」が適用されます。これは導入初期に売電単価を高く設定することで、投資回収を早める仕組みです。

期間

売電単価の目安

特徴・考え方

1〜4年目
(導入初期)

24円/kWh

投資回収を早める「初期投資支援」の期間。売電収入が集中する設計になっている

5〜10年目
(FIT後半)

8.3円/kWh

市場連動型の目安。売電単価が大幅に低下。この時期は自家消費を増やすことが経済的に有利

10年経過後
(卒FIT)

7〜12円/kWh程度

各電力会社・新電力との相対契約。FIT制度終了。売電先・単価を自分で選ぶ「卒FIT」の状態になる

※上記は2026年度の住宅用(10kW未満)の売電単価です。5年目以降の8.3円は市場連動型の目安であり、実際の単価は市場価格に連動して変動する場合があります。

出典:経済産業省「FIT制度・FIP制度 買取価格・期間等」https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/fit_kakaku.html

 

この2段階構造のポイントは「5年目以降に売電単価が約3分の1に低下する」という点です。この大幅な単価低下は見落とされがちですが、5年目以降も「売電で元を取る」という計画は立てにくくなります。5年目以降は自家消費を増やす工夫が経済的に重要になります。

なお、2026年度の新規・変更認定申請期限(10kW未満)は2027年1月5日です。申請には接続同意書類の提出が必要なため、期限に余裕をもって準備することをお勧めします。

 

 

売電収入のシミュレーション【4kW・年間4,000kWh】

太陽光発電システム4kW、年間発電量4,000kWh※ を前提に、自家消費率別の年間売電収入を試算します。

期間・売電単価

自家消費率

年間売電量の目安

年間売電収入の目安
(年間売電量 x 売電単価)

1〜4年目

(24円/kWh)

30%

4,000kWh×70%=2,800kWh

2,800kWh×24円

約6.7万円

1〜4年目

(24円/kWh)

50%

4,000kWh×50%=2,000kWh

2,000kWh×24円

約4.8万円

5〜10年目

(8.3円/kWh)

30%

4,000kWh×70%=2,800kWh

2,800kWh×8.3円

約2.3万円

5〜10年目

(8.3円/kWh)

50%

4,000kWh×50%=2,000kWh

2,000kWh×8.3円

約1.7万円

卒FIT後

(8円/kWh目安)

30%

4,000kWh×70%=2,800kWh

2,800kWh×8円

約2.2万円

卒FIT後
(8円/kWh目安)

50%

4,000kWh×50%=2,000kWh

2,000kWh×8円

約1.6万円

※自家消費率30%:昼間不在が多い世帯、自家消費率50%:在宅時間が多い世帯

※年間発電量4,000kWh=4kW×1,000kWh/kW、太陽光発電協会(JPEA)の「1kWあたり年間約1,000kWh」をもとに算出( https://www.jpea.gr.jp/faq/563/)

※上記はあくまで試算の目安です。年間発電量は設置地域・屋根の方角・傾斜・日照条件により変動します。自家消費率も生活パターンにより異なります。

 

注目すべき点は、1〜4年目と5年目以降で売電収入が大きく変わることです。自家消費率30%のケースでも、年間売電収入は1〜4年目の約6.7万円から5年目以降は約2.3万円に減少します。この変化を事前に把握しておくことが、後悔のない導入につながります。

 

「売電」と「自家消費」はどちらがおトクか

「発電した電気は売るべきか、自宅で使うべきか」という疑問を持つ方は多くいます。結論を先にお伝えすると、ほぼすべての期間で「自家消費の方が経済効果は高い」です。 その理由を以下の表で整理します。

みんなのおうちの太陽光:「売電(電力会社に売る)」と「自家消費(自宅で使う)」の1kWh当たりの価値比較表。蓄電池との組み合わせ、基本的な考え方などのまとめ。

電気購入単価(約40円/kWh)と売電単価(5年目以降8.3円/kWh)の差は約5倍です。1kWhを売電すると8.3円の収入になりますが、1kWhを自家消費すると約40円分の電気代を節約できます。つまり、自家消費する方が1kWhあたり約32円おトクになります。 
1〜4年目も売電単価24円に対して自家消費節約効果は約40円であるため、全期間を通じて自家消費の方が電気代削減の効果は高いと言えます。

ただし在宅時間が少ない共働き世帯では昼間に自家消費しきれず売電が増えることも多く、生活スタイルによって実態は変わります。

 

売電収入に影響する要因

影響する要因

内容

対応のポイント

年間発電量
(立地・方角・傾斜)

南向き・適度な傾斜(30度程度)・日当たりが良い屋根は発電量が多く、売電量も増える。北向きは20〜30%程度発電量が減少する場合がある

設置前の調査・シミュレーションで確認

自家消費率
(使い方・在宅時間)

昼間の電気使用量が少ない(不在が多い)ほど売電量が増える。ただし自家消費の方が有利なため、洗濯・食洗機・エコキュートなど電気を多く使う家事を日中にまとめる工夫が有効

蓄電池で夜間も自家消費
→売電量は減るが全体収益は増えるケースが多い

FIT認定
タイミング

2026年時点では新規設置・FIT認定を受けると初期投資支援スキーム(1〜4年目24円)が適用される

FIT認定申請期限(10kW未満:2027年1月5日)に注意

買取先の選択
(卒FIT後)

卒FIT後は電力会社・新電力により買取単価に差がある(7〜12円/kWh程度)

複数社を比較して最適なプランを選ぶことが重要

特に「FIT認定のタイミング」は重要です。2025年10月以降の新規設置から初期投資支援スキームが適用されているため、これから導入を検討しているご家庭は対象になります。ただし、申請期限(10kW未満は2027年1月5日)があります。

申請手続きは販売施工事業者が代行しますが、期限に余裕をもって準備することをお勧めします。

 

10年後の卒FIT後に何が変わるか

設置から10年後、FIT期間が満了すると、いわゆる「卒FIT」の状態になります。FIT制度による固定単価での売電保証は終了し、売電先・単価を自分で選ぶ必要があります。

卒FIT後は電力会社の標準プランに自動移行される場合もありますが、より経済効果の高い選択肢への切り替え検討することもお勧めします。

選択肢

売電単価の目安

費用・条件

特徴・向いているケース

大手電力会社の卒FITプランに移行

7〜9円/kWh程度(各社により異なる)

申し込み手続きが比較的シンプル。売電先が変わるだけで特別な工事は不要

現在の電力会社からそのまま継続する最も手間のかからない選択肢

新電力の高単価プランに切り替え

10〜12円/kWh程度(各社により異なる)

新電力各社が卒FIT向けの買取プランを展開している

単価の高い会社に切り替えることで売電収入が増える可能性がある

蓄電池を導入して自家消費を増やす

直接の売電収入はなくなるが、電気代削減効果が大幅に増加

蓄電池設置費用がかかる(目安:110〜260万円)が、DR補助金活用で実質負担を抑えられる

売電単価が低下する分、自家消費の価値が相対的に高まるので、卒FITをきっかけに蓄電池を導入するご家庭が増えている。

V2H・エコキュートで自家消費を拡大

EVや電気給湯機に昼間の余剰電力を充電・蓄熱する

V2H導入費用が別途発生するが、EV所有世帯では実質的な電気代を大幅削減できる

特にEV所有世帯に有効。太陽光+蓄電池(EV)で電力の自給自足に近い状態を目指せる

卒FIT後の最も注目されている選択肢は「蓄電池の導入による自家消費の拡大」です。卒FIT後は売電単価が大きく下がるため、発電した電気を蓄電池に貯めて夜間に自家消費する方が、電気代の削減効果(1kWhあたり約40円相当)が高く、経済的に有利です。

 

「みんなのおうちに太陽光」共同購入という選択肢

「みんなのおうちに太陽光」の共同購入事業では、事務局が販売施工事業者を財務状況・施工実績などの基準で事前に審査し、審査みが参加しています。地域の参加者が集まり設置することで、個人よりもおトクな価格での導入が実現しやすくなっています。

参加登録は無料で、参考見積りとあわせて発電量・売電収入・投資回収のシミュレーションも確認できます。すぐに購入を決める必要はありません。

 

 

まとめ:太陽光発電の売電 早見表

みんなのおうちの太陽光:太陽光発電の売電早見表(売電の仕組み、FITスキーム、卒FIT後、4kWでの売電収入目安、5年目以降の戦略、推奨対応のまとめ)

売電収入は初期4年間が最も高く、その後は大幅に低下します。長期的には「売電で収益を上げる」という発想から「自家消費で電気代を下げる」という発想へのシフトが経済的に合理的です。導入前に収支シミュレーションの前提条件を確認し、複数の販売施工事業者から参考見積りを取ることが、後悔のない選択への第一歩です。

 


出典・参考資料

経済産業省「FIT制度・FIP制度 買取価格・期間等」
https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/fit_kakaku.html

経済産業省 調達価格等算定委員会「令和7年度以降の調達価格等に関する意見」(83ページ参照)
https://www.meti.go.jp/shingikai/santeii/pdf/110_01_00.pdf

資源エネルギー庁「なっとく!再生可能エネルギー」 https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/

SII 一般社団法人環境共創イニシアチブ(DR補助金)
https://sii.or.jp/

 

全国で131263 世帯が共同購入に参加しました。
(2025年事業までの累計登録数)