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蓄電池は停電時に何時間もつ?容量別・季節別のシミュレーションと選び方
家庭用蓄電池
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蓄電池は停電時に何時間もつ?容量別・季節別のシミュレーションと選び方

「停電時、蓄電池で何時間過ごせる?」そんな疑問に2026年最新のシミュレーションで回答!10kWhの蓄電池なら春秋は約1日もちますが、真夏のエアコン使用時は6〜7時間が目安。主要家電の消費電力一覧や、太陽光発電との連携で「長期停電」を乗り切るコツまで、後悔しない容量選びの基準を徹底解説します。...

みんなのおうちに太陽光事務局
5月 15, 2026
蓄電池は停電時に何時間もつ?容量別・季節別のシミュレーションと選び方
目次

「停電になったとき、蓄電池で何時間電気が使えるのか」
これは蓄電池の導入を検討する際に最も多く寄せられる疑問のひとつです。

結論から申し上げると、持続時間は「蓄電池の実効容量」と「その間に使う家電の合計消費電力」によって決まります。同じ10kWhの蓄電池でも、エアコンを使わない春秋なら1日以上もつ一方、真夏に冷房をつけ続けると6〜7時間程度になることもあります。

この記事では、主要家電の消費電力の整理から始め、容量別・季節別・生活パターン別の現実的なシミュレーションを表で示します。さらに太陽光発電との組み合わせで持続期間がどう変わるかについても解説します。

 

まず知っておきたい:「カタログ容量」≠「実際に使える容量」

蓄電池のカタログに「10kWh」と書かれていても、実際に使える電気は8〜9kWh程度です。この差が生じる理由は2つあります。ひとつは直流・交流の変換時に発生するエネルギーロス(変換効率約95%)。もうひとつは、蓄電池の劣化を防ぐために設けられた「放電深度の制限」(定格容量の約80〜90%に制限)です。

「何時間もつか」を計算するときは、カタログの数字ではなく「実効容量」を使わなければ、実態よりかなり楽観的な計算になってしまいます。シミュレーションは常に実効容量ベースで考えることが重要です。

カタログ容量

実効容量の目安(80〜90%)

最低限使用(約1,000W想定)での持続目安

適しているご家庭

5.7kWh

約4.7〜5.3kWh

約4.7〜5.3時間

小世帯・最低限の備えとして

9.9kWh

約7.8〜8.8kWh

約7.8〜8.8時間

3〜4人家族の標準。1日の最低限生活が視野に

12kWh

約9.6〜10.8kWh

約9.6〜10.8時間

余裕のある備え。夏冬のエアコン使用にも対応しやすい

16.4kWh

約13.1〜14.8kWh

約13.1〜14.8時間

大容量。太陽光と組み合わせれば長期停電にも対応可能

※実効容量はメーカー・機種によって異なります。仕様書に「実効容量」の記載があればそちらを参照してください。放電深度の制限は家庭用リチウムイオン蓄電池の一般的な設計値(80〜90%)をもとにした目安です。(参考:一般財団法人家電製品協会「住宅用リチウムイオン蓄電システム」)

 

主要家電の消費電力と1日の消費目安

持続時間の計算式は「使用時間(時間)=実効容量(Wh)÷ 合計消費電力(W)」です。この計算を正確に行うには、ご家庭で停電時に使いたい家電の消費電力を把握しておく必要があります。

主要家電の消費電力と1日の消費目安。冷蔵庫、エアコン、IHなど停電時の家電使用時間のシミュレーション表。

表から見えることは、「エアコン1台の消費電力が、照明・テレビ・スマホ充電などすべてを合計した消費電力の2〜3倍に相当する」という事実です。夏冬の停電で蓄電池がどれだけもつかを考えるとき、エアコンをどう使うかが最も重要な変数になります。

 

容量・生活パターン別シミュレーション

以下は、多くのご家庭に選ばれている9.9kWh(実効容量約8kWh)の蓄電池を例に、4つの生活パターン別に持続時間を試算した結果です。

生活パターン

主な使用家電

合計消費電力

持続時間目安

ポイント

パターンA最低限の生活

冷蔵庫+LED照明5灯+スマホ充電3台

約300〜400W

約17〜23時間(約1日)

エアコンを使わない春・秋の停電なら1日以上対応できる目安

パターンB標準的な生活

上記+テレビ+ノートPC2台

約550〜700W

約10〜13時間

日中も自宅で過ごす場合の現実的な消費量

パターンC夏の停電(エアコン使用)

冷蔵庫+照明+スマホ+エアコン(冷房700W)

約1,000〜1,200W

約6〜7時間

夏の停電で最も厳しいケース。エアコンが消費を大きく左右する

パターンD冬の停電(暖房使用)

冷蔵庫+照明+スマホ+エアコン(暖房900W)

約1,100〜1,400W

約5〜6時間

暖房は冷房より消費が多い。高断熱住宅では消費を抑えられる

※実効容量8kWhで計算。実際の持続時間は使用機器の種類・台数・設定温度・居住地域・住宅の断熱性能などによって変動します。あくまで参考値としてご活用ください。

 

春や秋の停電(エアコン不使用)であれば、最低限の生活を維持しながら1日前後をカバーできます。一方、夏の猛暑日に冷房を使い続ける場合は6〜7時間程度が目安で、その後は電気が使えなくなります。停電が夜間から始まった場合、翌朝を迎える前に蓄電池が空になるケースも想定しておく必要があります。

夏冬の停電対策として蓄電池を選ぶ際には、9.9kWhでは「エアコンを部分的にしか使えない可能性がある」ことを認識した上で、12kWh以上のモデルを検討するか、使用を最重要家電に絞る覚悟が必要です。

 

太陽光発電と組み合わせると持続期間はどう変わるか

蓄電池単体では、一度放電しきると補充できません。しかし太陽光発電と組み合わせると、昼間に発電した電力で蓄電池を再充電できるため、持続期間が大幅に伸びます。

 

太陽光発電なし(蓄電池単体)

太陽光発電あり(4kWシステム)

停電1日目

充電残量を消費するのみ

昼間に太陽光発電の余剰電力を補充できる※充電できる量は季節や天候、日中の電気使用量によって変動

停電2日目以降

蓄電池が空になると電気が使えなくなる

晴天なら昼間に太陽光で発電した電気を充電可能。節電すれば長期対応も視野に

曇り・雨の日

同上(太陽光なしと変わらない)

発電量は晴天の20〜30%程度に低下。節電が重要になる

長期停電

(1週間以上)

現実的に対応困難

昼間の発電×夜間の蓄電サイクルを繰り返せるため、節電と組み合わせて長期対応が可能

※太陽光4kWシステムの発電量は晴天時の目安(1,100時間/年÷365日×4kW=約12kWh/日の最大値)から実際の充電可能量を算出。天候・季節・設置条件により変動します。

 

東日本大震災(2011年)では最大で数週間の停電が発生し、近年の台風・豪雨でも1週間以上の停電が報告されています。太陽光発電と蓄電池の組み合わせがあれば、節電を心がけることで長期の停電にも対応できる可能性が生まれます。蓄電池を「停電対策の主役」として考えるなら、太陽光発電とのセット導入を前提にすることをお勧めします。

 

全負荷型と特定負荷型:停電時の「使い勝手」の違い

蓄電池には「全負荷型」と「特定負荷型」があり、停電時にどの範囲の家電が使えるかが根本的に異なります。容量だけでなく、このタイプの違いが停電時の実際の快適さを大きく左右します。

蓄電池の「全負荷型」と「特定負荷型」の違いを比較。停電時の対応範囲や200V家電の使用可否をまとめた表。

特定負荷型は、あらかじめ定めた「特定負荷用分電盤」に接続された回路のみに電力を供給します。停電時は特定負荷用コンセントを使う必要があるため、家の中を移動して使用する場面もあります。全負荷型は停電を自動的に検知し、家中すべてのコンセントに電力を供給するため、停電に気づかないレベルで生活が継続できます。

「冷蔵庫と照明だけ使えれば十分」なのか「停電でも普段通りの生活を維持したい」のか——この点を導入前に家族で確認しておくことが、後悔のない選択につながります。

 

停電時の蓄電池をより長持ちさせるコツ

①「使わない家電の電源を切る」を徹底する

待機電力だけでも家全体で30〜50W程度を消費します。停電時はテレビのスタンバイランプや充電中でないスマホの充電器をコンセントから抜くなど、細かな節電が持続時間の延長につながります。

②エアコンは「設定温度を1〜2℃調整する」だけで消費が大幅に変わる

冷房を28℃設定にするだけで、26℃設定と比較して消費電力を10〜15%程度抑えられるとされています。(参考:資源エネルギー庁「家庭の省エネ徹底ガイド」)扇風機との併用も有効です。

③電子レンジより保温調理・カセットコンロを活用する

電子レンジや電気ケトルは短時間に大きな電力を消費します。食事の調理はカセットコンロを補助的に使いながら電気消費を最小限に抑える計画を立てておくと、蓄電池の持続時間を大幅に伸ばすことができます。

④太陽光発電がある場合は「昼間に集中して使う」

太陽光発電がある場合、発電量の多い昼間(10〜14時頃)に電気をたくさん使い、夜間は蓄電池に貯めた電気を最小限で使うサイクルにすると、長期停電でも安定した電力確保ができます。

 

停電対策を目的とした容量選びの目安

備えのレベル

目安容量

対応できる範囲

最低限の備え(照明・冷蔵庫・充電のみ)

5〜7kWh

春・秋の数時間〜1日の停電に対応。夏冬のエアコン使用は厳しい

標準的な備え(エアコン短時間使用含む)

9〜12kWh

1〜2日の停電に対応できる目安。多くのご家庭に選ばれる容量帯

安心の備え(長期停電・全負荷対応)

12〜16kWh以上

太陽光と組み合わせることで長期停電にも対応。オール電化・大家族向け

停電対策として蓄電池を選ぶ際、「最大消費時にも何時間もつか」だけでなく、「節電した場合に何日もつか」も確認することが重要です。販売施工事業者に参考見積りを依頼する際は、「夏の停電時に冷房を使った場合の試算」を具体的に出してもらうようにするとより正確に判断できます。

 

「みんなのおうちに太陽光」共同購入という選択肢

停電対策として蓄電池を最大限活用するには、太陽光発電との組み合わせが最も効果的です。「みんなのおうちに太陽光」の共同購入事業では、太陽光発電と蓄電池をセットで検討いただけます。

事務局が販売施工事業者を財務状況・施工実績などの基準で事前に審査し、審査を通過した事業者のみが参加しています。地域の参加者がまとまって購入することで、個人よりもおトクな価格での導入が実現しやすくなっています。

参加登録は無料で、参考見積りを受け取った後も、すぐに購入を決める必要はありません。「まず停電時のシミュレーションを確認したい」という段階からご利用いただけます。

▶ まず参加登録(無料)してみる

 


出典・参考資料

一般財団法人家電製品協会「住宅用リチウムイオン蓄電システム」 https://shouene-kaden2.net/smart_life/home_battery.html

資源エネルギー庁「家庭の省エネ徹底ガイド」 https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/general/howto/

環境省「令和3年度家庭部門のCO₂排出実態統計調査」 https://www.env.go.jp/earth/ondanka/ghg/kateiCO2tokei_00002.html



 

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