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蓄電池とは?
家庭用蓄電池とは、太陽光パネルで発電した電気や電力会社から購入した電気を蓄えておける装置です。
JEMA(日本電気工業会)の統計によると、2024年度の蓄電システム出荷台数は、10年前の2014年と比べ8.6倍の15.8万台、出荷容量は152.6万kWhに達しました。これは、家庭用蓄電システムの需要が着実に増加していることを示しています。
また、設置される蓄電池の平均容量は、この5年で1.3倍ほど増加しており、より大容量の蓄電池が求められている傾向がみられます。
これは、長時間の電力供給を希望する消費者のニーズの高まりを反映していると考えられます。
【蓄電池のメリット】
- 月々の電気代を削減できる
- 災害などの停電時に非常用電源として電気が使える
- 月々の電気代を節約できる
太陽光発電と併用することで、発電した電気を蓄電池に貯め、夜間や雨天時にも使用できます。
電力単価は上昇傾向にあるため、昼間の余剰電力を蓄電池に貯めて夜間に使用することで、購入電力を減らし、経済的なメリットを得ることができます。
- 災害などの停電時に夜間でも電気が使える
例えば、7.04kWhの蓄電池がフル充電されていた場合、携帯の充電・テレビ・照明・冷蔵庫などの機器(約435W)を約12時間連続で使用することができます。
年々、災害による停電リスクが高まっているため、昼夜問わず電力を確保するために、蓄電池の設置を検討する方が増えています。
災害時の蓄電池活用事例
経済産業省がまとめた「台風15号・19号に伴う停電復旧プロセス等に係る個別論点について」によると、メーカーのヒアリングでは以下の報告がありました。
参考資料:「台風15号・19号に伴う停電復旧プロセス等に係る個別論点について」より抜粋
千葉県において約1,000台以 上の家庭用蓄電池が自立運転した
その家庭では停電中も、昼間は太陽光発電で電気を使用・充電し、夜は蓄電池の電気を利用できた
復電までの数時間~5 日間、冷蔵庫・洗濯機・携帯電話の充電などに活用された
【蓄電池のデメリット】
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初期費用が高い
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どの販売施工事業者やメーカーを選べば良いのかわからない
初期費用が高い
蓄電池の価格は90~180万円程度と高額です。この理由として、希少金属の使用・製造コストなどが挙げられます。ただし、国が掲げる2050年カーボンニュートラルに向け、国や自治体が補助金など様々な支援制度を設けています。
①補助金
蓄電池の設置には、ZEH補助事業、子育てエコホーム支援事業、DR補助金など国からの補助金や、各自治体が独自に用意している補助金を活用することができます。補助額は、最大「64,000円」または「60万円以内」と様々で、条件は制度や申請時期によって異なるため、お住まいの自治体のHPを確認することが重要です。
②みんなのおうちに太陽光 事業
本事業では、みんなで買うことによる「地域のスケールメリット」を活かし購入費用を抑えることができます。蓄電池単体で言うと、2024年の割引率は全国平均で25.9%となりました。
※割引率は第三者機関の発表する金額を市場価格として算出したものとなります。
どのメーカーを選べば良いのかわからない
蓄電池の販売・施工業者は、大手企業から地域密着型の業者まで幅広く、自分で選定するのは難しいかと思います。
「みんなのおうちに太陽光 事業」を活用すると、施工業者や製品選びの不安や手間を軽減できます。この事業では、下記の通り安全性を確保しています。
・ 販売施工業者は、財務状況や施工実績を審査済み
・ 製品も国の認証機関の審査を通過したもののみ
今後の電力供給のトレンドや防災の観点から、家庭用蓄電池はさらに注目されると考えられます。一方で、蓄電池は高額な買い物であり、設置後数十年は使用することになります。
補助金や本事業をうまく活用しつつ、信頼できる事業者を通して導入検討を進めていただきたいです。